絵画 画集 佐伯裕三 昭和33年 限定200部の93号 美術出版社

佐伯裕三の大きな画集です。限定200部のうちの93号になります。この年代のここまで豪華版の佐伯裕三画集は殆ど出回っていないと思われます。佐伯人気が健在なら、価値はあるかもしれません。

佐伯の風景画にしばしば見られる、英語か仏語か知りませんが、文字の羅列、特に広告の文字が多い絵、下地に太い描線があり、その上に細筆で文字が描かれている絵画、あれは佐伯の奥さん(離婚しています)が画商の企てにより加筆したことが判明しています。よく見ると、かなり違和感を感じると思います。この細かい描写が元奥さんの加筆ですが、全部の文字では無いですよ。元となる文字を佐伯が描いていたから、画才のあった元奥さんが、画商に誘発され加筆した訳で。

あと、贋作が多いのも佐伯ですね。しかし、先祖が佐伯のパトロンであった家に、200点以上の佐伯の絵画があり(現在は知りません)、実は佐伯の死後も、長い間、市場に出回っていたのは、佐伯の元奥さんの加筆があった作品なんです。

どちらにしても佐伯の絵画は格好良く、私は好きです。

画集の大きさ(きっちり入っているので外箱のみ記載):約４１.５センチ×３１.５センチ×６センチ

外箱に日焼け、凹み等あり

刊行:佐伯裕三刊行会
発行所:�株�術出版社

(9/18 20:28 追記)
あと、贋作が最も多いのが横山大観。何の理由か忘れてしまいましたが、大観がまだ存命中に、日本中のあちこちで偽大観が出没し、現在でも本物と信じて家宝にしている方も多くいます。私も偽物と解っている上で、偽大観を購入したことがありますが、本物と言われたらそうかな？ みたいな感じでしたが、薄く薄く絵の具の層を角から剥がしていったんですね。そしたら完全に大観チックに加筆されていて、更に違う画家のサインも出てきました。

あとは棟方志功かなぁ？ ９割９分贋作です。たとえ棟方の鑑定委員会の鑑定証があっても、です。鑑定委員会の鑑定証なんか簡単に偽造できますからね。
本当に本物かどうかは本人に訊くしかないです。
もう無理ですが。
棟方と直に取引をしていた方(棟方を専門に扱っていた。今は亡くなっています)を知っていて、実際、棟方の本物を何十回と観せてもらいましたが、正直、何処が良いのか私にはさっばり解りませんでした。
とか言いつつ安値で出品していますが。何故かと言うと、棟方志功に興味がないからです。